「USTREAM」×「Twitter」でインタラクティブな「ダダ漏れ」



皆さんは「Tweet Jockey」(ツイート ジョッキー)という番組をご存知だろうか?

これはアップヒル エンターテインメントというIT芸能社がUSTREAM上で平日の22時から配信している小田あさ美(@odaasami)とハイパーTJ高橋(@various_tone)によるいわゆる生ダダ漏れ番組だ。ちなみに裏方であると同時に社長を努めているのが千葉一弘さん(@chibalog)、通称チバログさんです。また公式Twitterアカウントは ツイートジョッキー(@tweetjockey1) です。



さて、さっそく「
USTREAM」や「ダダ漏れ」などちょっと聞きなれない言葉が出てきて“ん??”と思った方のために簡単に説明しよう。

(※「Twitter」は充分浸透したと感じているので説明は省かせてもらいます。尚、今回の投稿は「Twitter」を使用している、または興味のある人へ向けた内容なので悪しからず)



まず「
USTREAM」(ユーストリーム)というのはインターネットを利用したライブ動画配信サービスを指します。



2010
22日、このサービスを提供するUSTREAM社に対しソフトバンクが約2,000万ドル(18億円ぐらい)を出資したと発表した事で、「USTREAM」は日本のアーリーアダプター達(ざっくり言うと新しいものが好きな人々)から一気に注目を浴びたのだ。
(ちなみに本日5月18日にはソフトバンクが
USTREAMを利用した新製品発表会を生配信し、USTREAM ASIA」を設立すると発表した。これによりますますこのサービスは人気を勝ち取っていくだろう)


「ダダ漏れ」とは、日常の姿などをビデオカメラで撮影し、その映像をそのまま(編集せず)リアルタイムでネット上に公開している様子(行為)を指す。個人が昼食を食べている姿を公開する程度のユル~いものから始まったダダ漏れは、イベントや記者会見などでも利用されるようになり、最近では事業仕分けの様子までダダ漏れされた。このようにいまやダダ漏れは、ネット中継の代名詞になりつつある。



USTREAM」&「ダダ漏れ」という旬な言葉に加え、今最もホットな「Twitter」。
これらを上手く使いこなしているのがツイートジョッキーという番組だ。
(※正式には「小田あさ美のツイートジョッキー」という番組名なのだが、この投稿ではTJと表記させて頂く)


この番組はMC(この番組ではDJにかけてTJと呼んでいる)を努めるメインTJの小田あさ美とサブTJのハイパー高橋が視聴者のTwitterアカウントを訪問し、“あなたのTLにお邪魔します!”という決め文句の後にそのTLTwitterのタイムライン)を読み上げて紹介するというのが主な内容だ。



“ん??”と思った方もいるかもしれないので説明します。



そう!「
USTREAM」にはTwitterを連動させる「ソーシャル・ストリーム」という機能があるのです!



つまり番組の視聴者は視聴するだけでなく、
Twitterを使って番組への感想などをツイートできる。つまりこれからは「視聴者」ではなく「参加者」の方が表現としては正しくなる。



まず
TJが配信されるページのスクリーンショットを見てほしい。


見て分かる通り、映像が映る左半分とコメント(主にツイート)が流れる右半分というレイアウトになっている。


Twitterアカウントを使用して番組に参加したい方はコメントが流れている箇所の下部にある「Twitterアカウントを指定して参加」というボタンをクリックする。するとアカウント名とパスワードを入力する画面が出るので、それらを入力してOKをすればはれて番組への「参加」が完了です。これをしないとただの「視聴者」止まりとなってしまいます。



「参加」が出来たら後は番組を観ながらあさ美さんやハイパー高橋さんの進行に突っ込みを入れたり、質問をするなど参加方法は人それぞれです。


ちなみにTJ配信ページのドメインを確認して頂けると分かるのですが、この番組は映像配信はUSTREAMのサービスを使用しているのだが、「ソーシャル・ストリーム」機能の部分としては「株式会社クルウィット」さんの「wiwit live」という“ライブ番組に参加しているみんなをつなげるポータルサイト”を利用している。USTREAMのサイト上とwiwit live」のサイト上で番組配信をする違いはいくつかあるのだが、大きな違いはやはりUSTREAMのサービスでは一度ツイートをすると30秒間経たないと次のツイートが出来ないという点に対し、wiwit live」では制限がなく、連続で何度もツイート出来るという点だろう。
ツイート制限を設けることも設けないことも両方良い点悪い点があるので配信者はそれらを考慮してサービスを使いこなす工夫もした方が良いのかも知れない。


個人的には
wiwit live」スタイルの方が私は好きだ。その理由は後ほど説明しますね。




あなたが番組へ参加し、運が良ければ“じゃあ今ツイートしてくれたこの方の
TLにお邪魔しましょう”という具合にMCのお二人があなたのTLを訪れてくれるかも!?



私もはじめて参加した際にいきなりピックアップして頂きました。自分の最近のツイートが読み上げられ、少し恥ずかしかったですが、初めて番組に「参加」したという嬉しい気持ちにもなりました。しかも
TLを紹介してくれた後にはお二人が「○○さんをフォローしてあげて下さいね~」と叫んでくれる。実際に私のフォロワーも10数名ほど増えた。



1
分間で数十ツイート(早い時は百以上あるかもしれない)が生まれるこの番組だが、番組を観ながらツイートをすると、Twitterアカウントからはツイートのあとに“#tjuh http://bit.ly/cgnY5a”というテキストが追加される。「#tjuh」とはハッシュタグであり、Twitterページなどからこれをクリックするとこのタグ(印)がついたツイートをまとめて表示してくれるのだ。この番組参加者のツイートに興味を持った人々はこのハッシュタグをクリックして何が盛り上がっているのかをチェックする可能性が高い。URLは単純にこの番組が配信されているページにリンクされている。


Twitterを使用されている方ならお分かりになると思うが、1分間で数十ツイートが生まれるこの番組の全ツイートにハッシュタグURLがくっつく事は非常に大きな宣伝効果となる。Twitter上でそれを見た人々が興味を持ち、URLをクリックして番組を訪れ、“はじめて見ます!”などのツイートを投稿し参加することになれば、その参加者のフォロワーにもこのハッシュタグURLが流れる。



このように
Twitterと連動している事により、USTREAMを使ったライブ番組配信は人を集める機能までついている。ライブ配信サービスは実は今までもいくつかあったのだが、ライブ配信は長くても2時間程度で、ほとんどは短い配信だった。それなのに人を集める機能がついていないため、最初から最後まで視聴者がいないなんて現象も少なくなかった。視聴者を集めるためには人が集まるサイトなどで事前の告知を行わなくてはならなかったのだが、そうなると当然コストもかかってくるし、なによりちっとも「お手軽」ではない。



USTREAM
の革命的な部分は「無料で高質な配信が出来るサービス」という大前提の機能に加え、この「人を集める機能」が備わっていたため、時代に敏感な投資家達の興味を惹き付けた。そしてソフトバンクが出資をすることにより唯一足りていなかった「流行りに繋がる信頼」という最後のピースを手に入れた。“無料だし、簡単にはじめられるし、ソフトバンクも出資したし、しかも誰にも見てもらえないという悲しい状況があまりないならとりあえずやってみようかしら”と考える人々が爆発的に増えた。それからはUSTREAM人気が急上昇している。



ここまで読んで頂けたら“本格的な番組を格安に、そしてお手軽に作る事が出来そうだな”と思われた方もいるかもしれないが、それを早くから実行しているのが
TJだ。



基本的には月~金の
22時から約1時間の配信を毎週行っているTJでは、“あなたのTLにお邪魔します”コーナーだけでなく、“今日の誕生日は誰?”など他にも様々なプチコーナーがある。



だが参加者の中では「予想できない展開」を楽しみにしている方々も少なくないだろう。実際に私もそういった部分にどうしても期待してしまう。



例えば“
Twitter上で○○な人を探してみよう!”とツイートしたら本当に実現しちゃうかもしれない。これは「ダダ漏れ」特有のユルさと「ソーシャルストリーム」の人も集めるインタラクティブ機能、そして「USTREAM」のリアルタイム性という特徴が良い具合にブレンドされて生まれる「予想の出来ない展開」の一例だ。



ちなみに余談ではありますが、
TJ参加者としての自慢を一つ言わせてください。
自称ではあるが、私は番外編でいまや定番になっている「早口言葉」を最初にツイートしたのです!ハイパー高橋さんが全ツイートを時間内にどれだけ読む事が出来るかという挑戦をしていた所、私はすぐに“早口言葉を言わせて噛ませたら面白いな、ムフフ”と考えすぐに早口言葉のサイトを開き、ドンドンツイートしたのだ。
この投稿を読んで頂いている方も是非番外編に積極的に参加してみてください。(番組を観ていればいつが番外編か分かりますよ)



その他にも酔っ払いがハイパーさんのカバンに水をこぼすとか、音声が切れてツイートのみの番組進行だとか、あさ美さんが漢字を読めなすぎて全然TLの紹介になっていない時があったりとか、有名な方が気づいたら参加していたなど、この配信形式ならではの「ハプニング」等にも出会えるし、これがまた面白い。



先ほど
USTREAMの「ソーシャル・ストリーム」サービスよりwiwit live」のサービスの方が自分は好きだと述べたが、これもまた「予想できない展開」につながるという理由からだ。
wiwit live」なら深く考えずにドンドンツイート出来ちゃうから自然とツイート数が多くなる。そうなると番組配信ページはもちろんのこと、Twitter上でも一種の「盛り上がり」が生まれる。それが更に多くの人を呼び込んでくれるのだ。



また、ツイート数を制限しないことによって、配信側が番組をコントロールできなくなっていく可能性もある。例えば「ソーシャル・ストリーム」欄が意味の分からない発言で埋もれるなどの可能性も考えられる。それはそれで面白いと思うし、何よりも「配信側」よりも「参加者」が番組をコントロールできる可能性があるという事実だけで私はワクワクしてしまう。



お金をさほどかけずに制作されているこのような番組はテレビのような台本などがない場合が多い。しかしだからこそ「予想できない展開」に参加者は出会う事ができるのだ。
また、参加者としてリアルタイムにツイートをすることにより、番組が良くなっていく。これは視聴者の参加を大事にしているTJならではの効果であり、参加者としても「共に番組を作る」気持ちが芽生え、これもまた楽しいのだ。
これが「
USTREAM」×「Twitter」でインタラクティブな「ダダ漏れ」の醍醐味ではないだろうか。。



“インターネットが既存のマスメディアをぶち壊す”なんて大それた事を言う気はないが、少なくとも我々一般人が気軽に参加できて自由に楽しめる新世代のメディアが生まれた事により、以前にも増して人々には多くの選択肢があるという素晴らしい時代が少なくとも日本には到来したのだ。



メールの代わりにTwitterやFacebookを活用する人も増えるかもしれないし、“テレビの代わりに
USTREAM”という方々も今後出てくると思われる。


私もまずはUSTREAMのライブ配信に参加し、HDDレコーダで撮り溜めたテレビ番組は後でゆっくり観るというライフスタイルに徐々になってきている。これも「参加」と「視聴」の大きな違いではないだろうか。


そろそろ読み疲れてきたと思いますので、これぐらいにしておきます。



ところで、皆さん今日は何曜日ですか?


今日が平日であれば
22時頃に是非「TJ番組ページ」を訪問してみてください。「USTREAM」を活用した配信ならではの「楽しさ」を経験する事が出来る筈ですよ。



ちなみに番組に参加する際は開き直ってテンション高めの方が面白いですよ。
さあ皆さんもご一緒に:“あなたのTLにお邪魔しま~す!!”






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